1970年代の最近のブログ記事

20070912.jpg福居良という人のメロウ・ドリーム。1977年録音。つまり30年前で全然新録じゃないけど、ジャズの世界では新参者。いかに50年代、60年代が黄金時代で持囃されているかということだね。このブログの、現在進行形の、という趣旨にはちょっと反するけど、参考にしている「JAZZとびっきり新定番500+500」でのプッシュの仕方がスゴイので買ってみました。
 どう凄いのかというと、51ページに紹介文があるんだけど「奇跡の旋律」「米国にもヨーロッパにもない、強く美しい福居のメロディは和の芸術だ。」とある。絶対に聴きたくなる。超一流の紹介文だ。
 で、聴いた。

 良かった、と思う。日本人のピアノ・トリオ好き、特にビル・エヴァンス好きはスゴイらしいが、かくいうワタクシもピアノ・トリオで一番好きなのはやっばりビル・エヴァンスだったりする。おまけに「ワルツ・フォー・デビイ」だったりする、ジャズ黄金路線というか、完全にミーハーだったりする。
 これ、エヴァンスの未発表のMY FOOLISH HEARTだよ、なんて渡されたら、なんかオカシイな、なんて思いながら納得したと思う。20年前なら、こんなエヴァンス居ません、とはっきり言ってたかもしれんが、今はあんまり聴き分けられ〜ん。(T_T)

 それでも、まるっきり本家のアウトテイクかと思うMY FOOLISH HEARTを聴いて、やっばり本家を聴きたくなって本家を聴いた。
 ジャズに限ったことじゃないけど、リスナーというのは本当に自分勝手、我儘、強引、不遜だ。ピアノ・トリオが聴きたくなる。MY FOOLISH HEART聴きたくなる。福居良を選ぶかな。ビル・エヴァンスのCD見当たらない時に聴くか? 部屋とクルマに2枚ある。実はエヴァンス以上のMY FOOLISH HEARTあるんですよ、と通ぶるか? ウソはつけんのよ。「JAZZとびっきり新定番500+500」の(大)さん、多分大河内善宏さんは本当の本気でそう思ってるのかな。

 なんか聴く価値ないやんって書いてるようだけど、それは違うんよね。「奇跡」と言われたオリジナルの「メロウ・ドリーム」と「ホライズン」、特に「ホライズン」はとても美しいメロディーだと思う。奇跡とまで言えるかどうかは、ストーンズやビートルズ、ジミ・ヘンやジャニス、ついでにスプリングスティーンやオーティス(って脈絡全然ないな)に相談する前に、清志郎やチャボ、個人的には渡辺美里も入れたいがちょい恥ずかしい気持ちもないではないっておいおい、自信持てよって思いつつ、このメンバーの中に入れるかあf(^^;)、にも相談したい。だけど、メロディー褒めるってそういうことでしょ。メロディそのものとそこに込められている力っていうか。
 同じメロディー奏でればいいって訳では全然ないのは、カバーやトリビュートなんていうのがほとんど聴く価値ないってことでも分かるからさ。って、おい。毒舌だけ先復活か。(^O^;) 
 確かにこの曲がテレビでBGMで流れたら、どんな場面であっても音楽に気を取られると思う。でも、それはストーンズもビートルズも・・・・。以下同じ。

 いいアルバムだと思う。力も雰囲気もあって気に入りました。だけど奇跡っていうのは、二度も三度も、いや、ちょい譲って二度か三度ぐらいまででしょう。このアルバムを、この曲を奇跡と表現するのは、自分には出来ないな。って、要するにアルバムの感想じゃなくて、文章の感想になってしまってますね。すいません。

 とか言いつつ、ジャズが大好きで本まで書いている人に、人生において滅多に出逢えないとまで言わしめたこのアルバムには、やはり敬意を払って、折りに触れ聴いて行きたいと思います。

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