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20071004.jpg  さて。1999年のマガジンでのジャズ・アルバムですが、これが大変な事が起こっています。1999年のベストアルバムを発表するのは2000年の1月号なんだけど、これが、なぜか、ジャズがカットされていてありません。1987年、つまり20年前にこのジャンル別のベストの発表が始まったのですが、この年のみ、ジャズ部門の発表がありません。一体どういうことだ? 今さらながら編集部に抗議のメールでも送っておこう。後で振り返る時に困るじゃないのよ。
 って訳で、この年には一体どんなアルバムが発表されていたのか。幸い、マーク・ラパポートさんが、自らのコラムでベスト10を発表してて、また、松永記代美さんと宮子和眞さんもベスト・アルバムを発表しているので、その中からジャズ・アルバムだと思われるものを勝手に抜き出します。
 まあ、この3人のベスト見てたら、ジャズ部門は十分だと思うんだけど、順位がないんよね。順位は最終的にはどうでもいいんだけど、順位を決める、1位になるっていうのは、やっばりそこに何かがあると思うんで、それを確認する楽しみがないのはちょい残念だ。
 それでは、松永記代美さんと宮子和眞さんの二人があげているアルバムで、カサンドラ・ウィルソンのマイルス・デイヴィス、トリビュートアルバムを。
 マイルスと言えば中山康樹氏だが、氏は、マイルスのトリビュートアルバムにろくなものがない、聴く必要はないって言ってる。確かにそんなアルバムも1枚聴いたけど、これは全然そんなことなくって、スンバラシイ出来だ。
 中山氏は、そもそもマイルスにトリビュートアルバム作ったって、天国で「So what?」なんてツブやいてるゼ、なんて書いてた。けど、ここでのカサンドラは、マイルスにどう思われようと別にこっちが好きなんだからいいじゃない、誰に何思われようとやりたいことやるのよっていう開き直りがあって、そして特に無理な事してるんじゃなく、滲み出る自信というものが感じられる。マイルス作品だけじゃなくって、オリジナルもきっちり入ってるしね。
 聴いてて、ジョニ・ミッチェルの「ミンガス」を少し思い出した。その後解説読んだら、きっちりと触れられてた。みんな思う事は一緒なんだなあ。
 カサンドラと言えば、デビュー時にはめっちゃめちゃ好きだった。ブルー・ノートというジャズ界きっての大メジャーレーベルに移った時は、ワタクシ、ジャズから離れておりまして、どうなったのか全然知らなかった。だけど、これを聴く限り、やっばりカサンドラはカサンドラ。CD集めないとあかんやんかあ。幸いカサンドラって中古で値崩れしてるんで、集めやすいんだけど。なんでかなあ。寺島靖国が悪魔のささやきって言ったからかなあ。まあ、ワタクシにとっては凄くラッキーなんですけどね。
 晩年マイルスが好んだ、タイム・アフター・タイムもとにかく秀逸。シンディ・ローパーのオリジナルも、マイルスのカバーも、そしてカランドラのカバーも、みんないいね。

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