読むジャズ/辛い飴 ―永見緋太郎の事件簿/田中啓文/創元推理文庫

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karai.jpg 続けて田中啓文さんの本。シリーズものに特有の、主人公にだんだん思い入れが入ってきて、めちゃくちゃ面白くなってきた。
それにしてもやっぱり読む人はちゃんと読んでるな~、と思ったのは、山田正紀さんの解説。収録の「渋い夢」について書いてる。「渋い夢」はかなり強引なトリックがあるけど、きちんと読ませる作品になっていて「日本推理作家協会賞」を受賞している。それは読む前から知っていたので、期待して読んだ。もちろん面白かったんだけど、日本推理作家協会というのは、こういう作品を評価するんだな~、とか思ったりした。どれもこれも面白いんだけどね。

でも、山田さんの解説を読んで、これが本当の意味でのジャズ小説の粋に達していたんだと改めて思った。流石に本職は違うな。改めて読んでみると、まさに指摘された通りで、考えたら、サービスで付いているレコードガイドまで含めて一つの作品になっているように思う。

う~む。

平易な読みやすい文章なので、あっさり見逃していた。そもそも十二分に面白いし。こりゃしばらくはまりそう。

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このページは、吉岡孝が2012年7月 7日 05:38に書いたブログ記事です。

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